経営の数字は難しい

社長業93日目。

前回のブログに自社ブランド「TOP FACTORYー工場建設の全国ネットワークー」のキックオフについて書いたが、会場に私と同世代が数名いた。懇親会で会長含むベテラン経営陣と、私含む次世代経営陣。同じ卓に座って色々と情報交換をした。ああ、こうして経験や思想というのは引き継がれていくんだな、と思った。もちろんセミナーや書籍も大事。でもインフォーマルコミュニケーションも大事。

私と同世代とはいえ、経営者歴も様々。20代でお父様から継いでもう10年以上の経歴がある人もいれば、私は2ヶ月半。同じように最近経営者になった、という方も。バランスシート(賃貸貸借表)もP/L(損益計算書)も正直見方がまだ分からないよねー、と初心者あるあるが他にもいたことに少々安心しつつも、これではアカンと「社長のための経営ハンドブック」(日経BP社)を読み進めているがなんともピンとこない。

デザイナーが弱いところ。それは経営的数字な気がする。(あくまでも私の個人的な意見)広告の効果測定をしたいのでマーケティング的思考の数字には強い。デザインの数的評価になりうるから。予算がいくらで、どれくらい集客できて、契約率はどれくらい?契約単価は?などなど。これは分析するのが面白い。最近は紙媒体よりもウェブ、SNSを使った販促が効果的で、折り込みチラシや掲載系とは集客単価の0の数が違うこともしばしば。戦略がバチーン!とハマった時はそれはそれは心の中でガッツポーズが出る嬉しさがある。KPIも大好物である。(これもあくまでも個人的に。理系女子なので、ロジカルシンキングが大好きです。)

しかし…経営的数字というのは一体皆どこで習うのだろうか…?経済学部?経営学部?法学部?ビジネススクール?世の経営者(個人事業主含む)が全員B/SだのP/Lだのわかっているとは思えない。だって…難しいもの…。あと法的なこととかも。とりあえず会長に教えてもらった通り「現預金が資本金を大きく下回らないこと」には注目しているので、コツコツと経営について学んでいきたい。

ちなみに、そうこうしているうちにあっという間に会社を始めて3ヶ月経ちました。前職の退職を決めたのが冬。そして春に会社を始めて、今は夏。季節が二回も変わり、岩手はこの数日秋のような寒さで次の季節に入ろうとしています。時の流れの速さを改めて感じ、創業時にあれこれやろうとしていて忙しさで後回しにしていたことを、明日TODO整理してまた新しい四半期をスタートさせます。

 

ジュークアンリミテッド株式会社
代表取締役社長/DEO 加藤瑞紀

キックオフの熱量

社長業83日目。

8/3。温めてきたブランド「TOP FACTORY(トップファクトリー ) 工場建設の全国ネットワーク」のエリアパートナーを集めたキックオフを行った。正式なお披露目は今月中にプレスを打つ予定だが、フライングをしてここに概要を書こうと思う。なぜ、今回のブログでこのネタを出したかというと…ここ数年で久しぶりに感動したからだ。

トップファクトリーとは、私たち本部機能が集客と、ブランド認知を行い、テクニカルアドバイザー(通常FCではスーパーバイザーと呼ばれる立ち位置。指導者的な。)がエリアパートナーと並走して工場建設の契約までお手伝いする。これは、従来型のフィランチャイズと似て非なるものだと私は思っている。とにかくべったりやるのだ。本部・エリアパートナー・お客さま。3社でプロジェクトを行う。通常のフランチャイズは本部指導のもと加盟店が研修を受けて、実行する。お客さまはそのサービスを受ける。今回のビジネスモデルは案件を紹介するだけのブローカーとも違うし、営業手法をレクチャーするコンサルとも違う。本部がずずずっと前に出てきて一緒にやるのが今回の形。まだキャッチーなコピーを模索中だが、工場建設のライザップ。といえば少しピンと来てもらえるだろうか?

他にも色々画期的だと思えるネットワークなのだがそれはまた別な機会に触れるとして、何に私が感動したかというと…「熱量」である。会長と私がこの企画について説明して歩き、一緒にやってくれる建設会社を募って全国津々浦々している。このブランドを一緒にやりたいな!というキラリとしている会社だ。加盟してくれた中には、以前から知っている会社さんもあるのだが、これは新しいブランドである。もちろん中小企業の工場建設に関する経験値は日本トップクラスだと思っているし自信はある。が、実績がまだない。それでも同じ想いで一堂に会したメンバーを見て、まずそこで感動。

そして、キックオフでは細々した業務の解説ではなく、想いの共有、コア事業を支えていくための考え方や技術の講義を中心に構成した。他社のFC研修はどんなものかわからないが「研修」と名の付くもので面白いものは少ないと思う。また、セミナーと称されるものも半数以上がつまらない。何故か?話すのが下手だから。構成が悪いから。資料がいけてないから。そして、上司に行ってこいと言われたから来ました的な本意でない参加だから。理由は色々あれど、私たちはブランディングを実行する会社である。だから、自らもブランディングできていないといけないし、プレゼン能力が高くないといけない。場の空気を制して、心をグッと鷲掴みにしないといけない。私たちが仕掛けるキックオフ(というか、もはやイベント)は心に残る一日、ワクワクしたスタートにしないといけない。

ちなみに「最初と最後を大切に」。これは私がブランディングの話をするときに経営者に伝えていること。なんとなく始まって、気がつけば企画が終わっている。そんなことを繰り返すからスタッフのモチベーションは下がるし、動いてくれても熱がない。やったんだかやってないんだか分からないものに割かれた時間や気持ちは本当に無駄だしすり減るだけだ。そりゃあ士気も下がる。そしてありがちな発想でじゃ、飲みニケーションだ!これもやりゃいいってことではない。スタートがグズグズならそもそも想いが共有されていないわけで、いくら飲み会をしても時間とお金の無駄遣いである。だから、想いやゴールを共有して皆同時にスタートラインに立つ必要がある。そしてゴールも同様。仮にうまくいかなかったとしても次につながる時間であったこと。トライした分だけ成長したことを讃えないといけない。鶴の一声とは違うが、トップが一言労ってくれるだけで救われるスタッフは多いものだ。(これ、前職の経験上殆どのスタッフが感じてること。)

前職からプロジェクトの仕切り役をよくやっていたので、キックオフには力を入れていた。本社以外のスタッフにも無理を言って集まってもらった。(四国から岩手まできてもらったこともあり。遠くてすみませんでした。)部長さん達からしたら交通費はかかるし、業務時間は減るし迷惑だったかもしれないが、キックオフの空気は出ないと伝わらない。ビデオ会議、録画では「熱」までは伝わらない。キックオフがいい感じだとそのプロジェクトはうまくいく。キックオフのノリが悪かったり、参加率が悪いとうまくいかない。これは私が幾多のプロジェクトを仕切ってみて分かったこと。勝負は最初に決まっている。

今回のキックオフの熱量は私が経験した中で一番!実績、形なきものにも関わらず夢を持って集まったメンバーの熱量は計り知れない。「研修だからどうせつまらないと思っていたけどすごい面白かった。」「全然眠くならなかった。」「今やる気しかない!」という嬉しい感想ももらった。わずか2ヶ月半前に会社を立ち上げた時の私たちと似ていた。そこには夢と希望しかない。愛だの恋だの夢だの、形なきものをあまり信用しない理系女子の私が、何故かこの日は帰りの新幹線でちょっと泣きそうになる何かがあった。身体中にエネルギーが溢れている感じ。ブランディング業務の時は1社ずつと進めるのだが、それが何社も集まったため、きっと熱を大量に浴びたからだろう。また、私も経営者という立場になってその熱量を絶やさずに、むしろ本部としては倍にして返していかなければいけない。今までにない熱量を感じたのと同時に、同じくらいの重責を感じた一日だった。2018年8月3日。私が経営者になって初めて感動した記念日。

(写真はキーノートで講演する会長。楽しそうである。まだスタートラインに立ったところだが、会長が長年温めていたブランドなので夢を叶えてあげられただろうか。)

 

ジュークアンリミテッド株式会社
代表取締役社長/DEO 加藤瑞紀