19MAGAZINE#2025.3


働き方改革実践企業見学会@五日市塗装工業
昨年末に岩手県主催「いわて働き方改革AWARD2024優秀賞」を受賞したことを受け、2/13に『働き方改革実践企業見学会』のホスト企業としてジュークの働き方を県内企業に講演しました。テーマは“多様性を活かす独自の働き方公開”。週休3日制度や出張前後に休日を取れるブレジャー(ビジネス+レジャー)制度などをお話ししました。

ジューク×五日市塗装工業
“企業見学会”なのでジューク本社で見学受け入れをしたかったのですが、15名も入ると密になってしまい、インフルエンザが増えていた時期でもあったので受け入れを断念。オンラインツールの駆使やジュークの習慣である読書によるインプット、スタッフが実際に働く様子などからクリエイティブが生まれる現場をぜひ生で体感していただきたかった!残念です。
代わりにジュークと同じく“多様性”をキーワードにブランディング・働き方改革に熱心な五日市塗装工業(盛岡市)をパートナー企業に合同見学会として開催することにしました。デザイン業と建設業。多様性をそれぞれがどう捉えているか?施策の違いも一緒にやることで参加者に楽しんでいただけるのでは、と考えました。
五日市さんは2023年からブランディングに取り組み、ジュークと一緒に社内外にファンを増やす「AQUA FAN PROJECT」を立ち上げ、精力的に活動しています(プロジェクト概要は今月号のON GOINGページをご覧ください)県内メディアに取り上げられることも増え、街中で五日市さんの現場を見かける機会も増えました。岩手県内建設業ではまだ3.3%(岩手県令和3年度建設業構造実態調査結果)しかいない完全週休二日制を実施し、それでも過去最高売上を達成するなど建設業のイメージを変える勢いある会社です。

それぞれの多様性
ジュークからの講演では昨年のAWARDでもお話しした内容に加え、多様性・クリエイティブが加速する取り組みの数々をご説明しました。ブレジャー制度でインプットしたものをアウトプットするための仕組みである当マガジンのスタッフコラム。月曜日のブリーフィングで週末見聞きしたことを英語で発表すること。インプットは1人より2人でした方が社内フィードバックや実践時のスピードと効果が発揮できるので、セミナー・研修は2人で行くバディ制度。出張が多いからこそリアルで集まる機会を大事にしていることなどをお伝えしました。
五日市さんにバトンタッチした後は、個性豊かな職人さん達を活かす多様性や取り組み説明のほか、個人邸の工事が多いためお客様のプライバシー保護のため執務空間に外部の人が入ることは難しいことから、普段活用している現場オンラインツールで3Fのオフィスと遠方の現場を中継しました。働き方改革においてオンラインツールは必須の時代。どんなソフトやツールを使っていて、その使い勝手は?というのはHPやSNSの発信では読み取れない情報です。現地に来た方にそれを体感してもらうという粋な演出でした。

参加者アンケートの結果90%が「非常に良い」という回答!そのうち約1/3からブランディングに興味を持ったという回答があり、ジューク&五日市さんにとって大変嬉しい結果となりました。
塗装業界の明日を塗り替えるAQUA FAN PROJECT
~オープンカンパニー始めました~
昨年5月に19CLUBメンバーに向けた本格的な会社紹介と大人の塗装体験会を開催してくれた五日市塗装工業様。初めての大人数の企業視察受け入れに最初こそ緊張している様子でしたが、始まってしまえば現場は彼らのフィールド。足場の高さに震える参加者を横目に軽々と細やかな作業をする職人さんの仕事を生で拝見。塗装体験の指導も丁寧にしてくださり、皆時間を忘れて塗装作業に没頭していました。スライドを使用した会社説明では紹介だけでなく、軸づくりワークで明文化された会社の歴史・DNA・大事にしている取り組みなどブランディング経験を活かした発表で参加者の関心を引いていました。
ファンづくり活動
ブランディングで導いた「さぁ 楽しもう!」を合言葉に、多様性があり楽しく働ける会社を目指している五日市塗装工業。海藻や貝からシロクマのような哺乳類、淡水から海水まで実に多種多様な生物が集い、老若男女を笑顔にする場所「水族館」のような存在でありたいと活動の世界観を水族館に定めました。社内外に五日市塗装工業ファンを増やすべく「AQUA FAN PROJECT」と銘打ち、4K(きつい・汚い・危険・くさい)の塗装業イメージを塗り替えるため、イメージシートや現場仮囲いに水族館モチーフを展開した塗装現場の水族館化を開始。園児対象の水性塗料を使ったお絵かきイベントや老朽化したサッカーゴール塗装を地元中学生と一緒に塗装する職業体験、FMラジオ出演など精力的に活動を続けています。
社員にも会社のファンになってもらうべく、働き方改革にも乗り出し、建設業では未だ3.3%しか達成していない(岩手県令和3年度調査結果)完全週休二日制を導入。現場調査・確認を遠隔地でもできるオンラインツールを導入するなど効率化にも努めています。フィットネスジム利用補助、サークル、リフレッシュボーナス支給と実に働きたくなる会社として成長を遂げています。その結果、売上げは過去最高を達成し、採用も前年比5倍の応募があるそう!
オープンカンパニー
そんな成果を出している会社の秘密を多くの方に届けるべく、今春より本社見学会を正式にスタートさせます。現場仕事が主戦場の塗装業。日中は会社に人がほとんどいないのでお見せできるようなことがない…と当初は本社での受け入れに及び腰だったメンバー。しかし、社員寮を丸ごと改修した本社はそれ自体がリフォームのショールーム。そんな発想の転換を提案。企業+事業PRもできる一石二鳥な取り組みです。
見学者の視点で会社を見る
2月に開催された「いわて働き方改革実践企業見学会」ではジュークと一緒にホスト企業として10社15名の県内企業に本社を初お披露目。発表内容を体感してもらえる工夫、掲示物のアップデート、社内の整理整頓、駐車場・外回りの整備など会社磨きに役立つ機会となったはずです。見落としがちな“トイレ”はゲストに使わせるとなるとこれでいいのか…と考える場所。女子トイレを見たことがない、という男性社長は多いはず。特に男性が多い建設業や製造業では、女性の見学者の視点で会社を見てみると新たな発見や改善点がたくさん見えてくるかもしれません。
『オープンカンパニーで会社磨き』に挑戦したい方はお気軽にお声がけください!会社見学・工場見学に100箇所以上行っている加藤がご指導します。

海外出張再開@桃園〜台中
会社で海外出張をしたのは2019年12月の台湾が最後。異文化に触れ、デザインやビジネスのインプット、大なり小なりカルチャーショックを受ける心地良さを求め、海外旅行も含めて1〜2年に1回は海外に行く機会がありました。コロナ禍を経て、そろそろ…と思い立ち、昨年より海外渡航を再開。2月には昨年からスタートした台湾企業のプロジェクトのミーティングをしに台湾に行き、アジア渡航も久しぶりに復活しました。
旅は初心を思い出させる
グーグル翻訳を使えば済むが、せっかく海外にいるのでなんとか自力で伝えたく、準備したフレーズを話してみるが全然通じない!は私の場合1/10の確率でおきます(ヨーロッパのホテルのフロントで発生時がち)言葉がつたないことで言いたいことが伝えきれない地味なストレス。そんな態度あり?とびっくりする接客。検索していたのとは全く違う営業時間や休日など、思い通りになど決していかないあれこれに「あ〜海外来たな…」となり、私は日本で生真面目に生きすぎているのか…?とおおらかさを取り戻します。
「私にはできないことがたくさんある」「どうにもならないことがある」が普段日本で生活していると感じる場面は少ないですが、海外に来ると、ちっぽけな存在であることに気がつき、謙虚な気持ちになります。異文化での圧倒的マイノリティを感じることはたまには必要である、と久しぶりに海外に行き再認識しました。
戻ってこない水2本分
今回台湾で一番理不尽だったのが、空港の自動販売機。水を買おうと硬貨を入れたが全く反応しない。返却を押しても返ってこない硬貨。うっかり財布に入れていたユーロでも混じってしまったか?と、再度間違いなく台湾の硬貨を入れたが、また反応しない自販機。近くにいた空港スタッフに「お金入れたけど水が出ないよ」と訴えてみるも「売り切れでしょ?わからないよ」と言われ、さっさと立ち去っていく。「いや、私の2本分の水代は!?」と一緒に行った中国人スタッフに訴えるも、「よくあります。諦めてください。行きますよ。」と言われました。
道端の自販機なら100歩譲っても、国際空港の中の自販機。そうか…水が出てこない自販機を選んでしまった私が悪いのか。しかも1回目で出てこないのに、まんまと2回目もお金を入れた私が悪いのか。中国人スタッフも一緒だったので、何もかもがスムーズだった今回の台湾出張。帰国する直前に海外の洗礼を浴びて日本に帰国しました。2本で500円くらい損しましたが、刺激代としてありがたく受け止めようと思います。今回の旅で学んだ1つです。さぁ、次はどの国に行こうか。

今回紹介する建物は「minä-perhonen Morioka」です。ミナペルホネンはデザイナーの皆川明氏が1995年に設立したブランドで、2024年に岩手県盛岡市紺屋町にオープンしました。洋服や小物の他にビンテージのインテリアアイテムなどを取り扱っています。古い町家を改装しており、盛岡が誇る歴史ある街並みに見事に溶け込みながらも強い個性を放っていました。

外観はシンプルで周囲の景観に溶け込んでいます。印象的だったのはファサードで一般的な店舗と真逆の位置にあり、よく見ないと気が付かないような入口です。そこから中に入っていくと、奥の庭まで洞窟のような抜けた通路が現れます。“本物の素材”にこだわるミナペルホネンの思想が伝わってくるような左官仕上げの壁面でした。

天井から壁面までを滑らかな曲線で仕上げている点やあえて暗くして奥までの抜け感を強調している空間デザインは建物自体の格を上げているように感じます。リノベーションという点では、床に使われていたであろうタイルを剥がして巾木に再利用しており、古く価値あるものを再生させていました。
内部もとても素敵な空間が広がっていましたが、何よりも驚いたのが栗の木のカウンターです。造作でカウンターを作ることはよくありますが、塗床と一体化させている例はあまり見たことがなく、外の左官塗りが内部まで地続きでつながっているような雰囲気です。私自身もこんなデザインができたら…と思えた名建築でした。

旅のおしえ
~ガラス越しに見せる遊び心~
竣工日を記載した「定礎」という石板を設置する例は多いですが、この建物はガラス照明の裏側にオープン年を記載。虫眼鏡のように屈折して見えるガラスに象徴的アイコン“蝶”と一緒に描かれており、ミナペルホネンらしい遊び心を発見しました。


回は東京・渋谷区17カ所の公共トイレを世界で活躍する16名の設計士・デザイナーが個性的なデザインに生まれ変わらせた 「THE TOKYO TOILET PROJECT」の中から「恵比寿駅西口公衆トイレ」をご紹介します。日本を代表するクリエイティブディレクター佐藤可士和氏によってデザインされました。

白いキューブが宙に浮いているような見た目が美しく、とても印象的なトイレです。駅を利用する人々が毎日目にするトイレであるため、極端に目立ちすぎず、清潔感も感じられるようなデザインにしたそうです。

トイレの入口はすべて外側に向けて設けられており、その周りをアルミ製のルーバーで囲った作りになっています。ルーバーは上から吊られているため、足元に一切の基礎や支柱がなく、それがまたスマートで美しい見た目を作り出しているのでしょう。機能面からみても、足元が見えることでトイレに人がいるかどうかが容易に認識でき閉鎖的になりすぎず、安心して使えるデザインになっていました。

ピクトサインも佐藤可士和氏によってデザインされており、極端に目立ちすぎないグラフィックになっていました。誰もが安心して使えるよう工夫が施された素敵なトイレでした。
<<おすすめトイレアイテム>>
Malune-mirror(ミラタップ製品)です。バックライト付きミラーは置くだけで空間が華やかになるのでおすすめ◎

<恵比寿駅西口公衆トイレ>
トイレは恵比寿駅西口を出て、駅前交番の横にあります。一見トイレとは思えないようなユニークなデザインと機能性を体感しに近くに立ち寄った際は利用してみてください。
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〒150-0022 東京都渋谷区恵比寿南1丁目5-8 営業時間 / 24時間
▶︎トイレ研究家・日山のInstagramはこちら!


今月号は1927年にイタリアで創業した「Cassina(カッシーナ)」をご紹介します。チェーザレ・カッシーナとウンベルト・カッシーナ兄弟により「アメデーオ・カッシーナ」(Amedeo Cassina) 社として設立。当初は職人の手による生産を行っていましたが、大量生産の時代に移行したため1950年代にイタリアで工業的なデザインを開始。研究と革新に焦点を当てた考え方で、カッシーナは技術力を磨いていきました。

皮・木・金属・ファブリックなどの素材を吟味し、その素材の魅力を引き出して組み合わせる発想と技術はカッシーナの特徴です。革を使った家具の一つにCAB(キャブチェア)があります。マリオ・ベリーニがデザインしたこのチェアは、メタルフレームに革のジャケットをまとわせたようなユニークな構造です。チェアの座面の高さは表記上430mm。体感としては400mmくらいの感じで座面下のモールドが体重を心地よく支えてくれ、背もたれに体重を預けても両足をしっかりと付けてくつろげる寸法になっています。もたれかかった時の程よくたわんだフィット感と抜群な座り心地を実現しています。発売以降50万脚以上製作されたロングセラーの名作で、シンプルでありながら上質な革の魅力を楽しむことができます。

長く愛されているCassina。デザイナー・職人が求めたディテールを忠実に再現し、一つ一つにこだわった家具だからこそ品質・デザインともに人々を魅了し続けます。

<カッシーナを実際に見るなら…>
カッシーナ・イクスシー本社…東京都港区南青山2-13-10
カッシーナ・イクスシー青山本店…東京都港区南青山2丁目12-14ユニマット青山ビル1〜3F
▶︎デザイナー・赤坂のInstagramはこちら!


黒い世界感に圧倒される「諏訪田製作所」オープンファクトリー@三条市
新潟県三条市といえば金属加工が盛んな職人の街として知られています。今回ご紹介するのは約90年の歴史を持つ鍛冶屋「諏訪田製作所」さんです。現在は爪切りや盆栽ハサミのブランドとしても広く知られています。
ここでは予約なしで生産工程を自由に見学できます。ガラス越しに1,000℃以上に熱した材料を400tのプレス機でくり抜く迫力あるシーンを間近で体感できるのが魅力です。研磨工程では、熟練の職人が一つ一つ手作業で仕上げています。職人の年齢層は22歳から80歳までと幅広く、約1/3が女性なのも特徴的です。働く姿がとてもかっこよく、製造工程を見れば商品の値段にも納得がいきます。
工場にはショップとカフェが併設されており、実際に商品を手に取って感触や切れ味を確かめて購入できます。工場と聞くと無機質なイメージを持ちがちですが、諏訪田製作所はスタイリッシュな空間が広がり、廃材を活用したアート作品も展示しています。
外部だけでなく、工場で働く社員にとっても自社の製品や取り組みを改めて理解してもらう良い機会になります。第三者からの意見を直接聞くことで、新たな気づきや誇りにもつながり、社員のモチベーションアップ、営業力の強化・売上向上、スタッフの意識改革にも寄与します。
私はこれまで世界中の工場を見学してきましたが、その中から特に優れた事例を一年間に渡って紹介していきます。

5歳11ヶ月…ああ言えば、こう言う、生意気ざかり



田村技研工業様 新ロゴ決定@山形
2024年9月よりブランディングを導入。半年の軸づくりワークを経て、いよいよ新コーポレートカラー・ロゴマークが決定しました。これから名刺、ユニフォームなど続々と形になっていくのでお楽しみに!

ニュートンギャラリー完成@岩手
昨年12月に竣工したニュートン様の松尾工場エントランスに、製品・ブランディング活動を展示した企業ミュージアムコーナーが完成しました。3/21のオープンファクトリーでお披露目となります。

県内の建設プロジェクト続々スタート
創業以来県外のプロジェクトが多かったジュークですが、昨年の企画展を機に岩手県内でも活動が増加。講演以外にも花巻、宮古、盛岡で新たな建設プロジェクトがスタートしています。


●3/18(火)岩手県中小企業団体中央会講演@エスポワールいわて2F大ホール
●4/15(火)19CLUBブランディングツアー@岩手