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コラム

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19MAGAZINE#2022.9

盛岡市議会議員 兼 ジュークデザイナー 加藤麻衣の活動が実る!

盛岡市「同性パートナーシップ制度」導入へ

来年5月に念願の制度実現!
2022年9月8日、盛岡市議会9月定例会で、私かとうまいが一番実現させたい「パートナーシップ制度※」について、5回目となる質問をしました。その結果、「遅くとも2023年5月までには導入する」とご回答いただきました!大変嬉しいと同時に、これまでお力添えをいただいた皆様に対し、感謝の気持ちでいっぱいになりました。さて、今回はここに至るまでの“秘話”をいくつかシェアさせていただきます。
※パートナーシップ制度…
戸籍の性別が同性同士の結婚、つまり同性婚が不可能な日本において、国の法律ではなく地方公共団体の条例や要綱等によって、人生のパートナー関係にあるカップルを、婚姻に相当する関係と公認する制度。この制度によって、異性間の婚姻と可能な限り同様な行政・民間サービスや社会的配慮をさらに受けやすくなります。

▲プライド・パレードの存在も導入の根拠となったそう

プロに教わった原稿の読み方
 議員が質問できる機会は様々ありますが、その中でも「一般質問」は最も華やかな場です。一般質問は市政に対して監査や政策提案をする機会。盛岡市議会では最長30分発言することができます。その際、4,000〜6,000字の質問原稿を読み上げるのですが、議員によって読み方は様々。より聞きやすく、理解してもらえるよう、前回からフリーアナウンサーの勝恵子さんにレッスンを依頼しています。その結果、「聞きやすい」という感想をいただいたり、私自身もより多くの人に届いている実感が持てるようになりました。「発声の仕方を変えるだけで、社会が変わる」と言っても過言ではないかもしれません。

▲8/29には岩手県に対して要望書を提出

とある事業に終止符を打つ
 パートナーシップ制度の実現を後押しする目的で、今年の3月定例会において「金婚慶祝会事業」について質問。結婚50周年を祝し健康と長寿を願うこの事業に、同性カップルも参加可能とするよう提案してきました。しかし、近年参加者は減少傾向にあり、市民にアンケート調査をしたところ「多くの方が参加を希望しない」という結果に。その後、事業終了決定のお知らせをいただきました。予期せぬ結果となりましたが、時代の変化を後押しできたと思います。

▲岩手県内のマスコミの関心も高いです

会議室では生まれない会話
 盛岡市の職員とLGBTQ+当事者やアライの人たちが意見交換する機会をつくったことがあります。通常なら会議室で実施となりますが、距離を縮めるために公園の芝生広場にレジャーシートを敷いて実施。服装もフォーマルではなくカジュアルに。開放的な空間で、率直な意見交換ができました。今後も工夫を凝らします。
 上記の他、星の数ほどある秘話。一つでも何かの参考となれば幸いです。

 

余裕を持つと案件が舞い込む

身近な地元の飲食店設計、詳細が固まっていないプロポーザルに近いけどこれに関われたら楽しいだろうな、という施設設計と、ここ最近面白い案件が続いてます。普段は無理無駄を省いたスムーズなプロジェクトドライブを心がけています。もちろん赤字はダメですが、たまにはこういった労力度返しで面白そうだからやる!という案件をすることで提案力が磨かれモチベーションアップにもつながることを体感しています。


 

地元飲食店と施設案件で提案力を鍛える

地元岩手県盛岡市にオープンするアイコン的なバスセンター内の店舗設計。内装工事を担当する会社からのオーダーで「パートナーはツーカーでできるジュークがいい」というありがたいお声がけから当社が入ることに。サイン計画はオールインワンでもちろんやっています。

(現調当時何もなかった店内。今はすっかり店舗に仕上がっています。)

飲食店の開店は設備、備品や人員手配、仕入れ、メニュー、試作と山のように細々した作業が伴います。これではどうにも施主が大変そうです。近所の施設なので私たちも使う空間。良いものになって欲しいからできる限りのことをしたいな、と思いあれこれお手伝いさせてもらっています。

この空間にマッチして、スタッフも喜んで着て、ひいてはこの施設全体で「あれが着たい!」「欲しい!」とアルバイト集客力No.1になっちゃうんじゃない?というイメージがあったのでユニフォーム、ノベルティデザインをかって出ました。

工事完成の目処が立ち、本当に安心した。ありがとう。と感謝の言葉を頂きました。来月10月にオープンするので全員楽しみに待っています。

(ワークウェアをコーディネートするのが楽しい!勝手に取ったエプロンサンプル。)

そして、とある施設提案(守秘義務があるのでまだ非公開)。依頼主が施主と打ち合わせできる図面、パースが欲しい、とのオーダー。しっかりしたヒアリング、具体的な話をするためにも何かたたき台となる資料が欲しいとのこと。でも見せた時に夢ある感じで、と(つまり結構作り込みが必要)。依頼主もどう進めればいいのか困ったな、ということで「とりあえずこういった相談は加藤さんにと思って…」とご連絡を頂きました。前提条件がないと設計ができないので、仮の土地を設定することを提案。そこに設計をしました。大きさが決まるとおおよその金額も見えてきます。

また、本来の使い方にプラスして地域住民も利用できるようなアイディアや施設の使い方も提案。施設名称案とロゴデザインも盛り込んで3Dパースとして提出。動画も作って資料一式として提出しました。「想像していた2、3段上の提案ですね」とお褒めの言葉を頂きました。


 

余裕と成長

これらに共通しているのは「総力を結して対応した」ということです。この2つの案件は非常に社内モチベーションが高く、難題にぶつかりながらも会話や行動で前進していくパワーを感じました。「どっちが良い?」「これはどう?」「こうするともっといいじゃん!」「ほら、これこれ。こんな感じで。」と1打てば10響くが如くアイディアやコミュニケーションが生まれていました。

そんなにあれこれ見えているなら、出し惜しみせず盛り込まないと勿体無い。表現しないと逆にモヤモヤする。ということで結果、お節介なまでにあれこれ言われた以上の提案をしました。担当者以外の周りのメンバーは、先入観がないため色や素材を選んだり、パースを見て良し悪しを判断するのに一役買っています。社内なので忖度はなし。イマイチなものに対する渋い反応も、好反応も本人たちの糧になります。

そうしてブラッシュアップを重ねた図面、パース、動画を見たときは、皆から「お〜〜〜!」を拍手が起きます。妥協することなく、細かいところまで詰め切り、満場一致で「これでいこう!」というものが完成します。

こんな感じで心地よい疲労感とポジティブな空気感の中で、全力を出すには余裕がないとできません。締め切りに追われ、チームの空気が良くない状況ではこのような案件は断らざる得ないです。ジュークは小さな会社なので誰か一人でもモチベーションが低かったり、イライラしていては皆に伝播してしまいます。また金銭的余裕も多少はないと、少額だからちょっと…や、やるかやらないか分からないものにマンパワーを割けない、となります。

(頼もしく成長中の新入社員。)

この2案件はお話をもらったタイミングも良く、全力対応&学びが多い案件でした。この良い気の流れのまま、新入社員の日山さんも着々と成長&戦力化しています。3Dのパースに至ってはデジタルネイティブ世代を生かし誰よりもソフトを使いこなし始めています。先日は先輩のサポートのもと、建材、色提案を自らクライアントにしました。

私的に「最近なんだか良い感じ」のジュークです。


 

余談 ハゲました

話は全然変わりまして、生まれて初めて10円ハゲが出来ました。先日美容師さんが発見。疲労が蓄積する季節の変わり目。病魔もこうやって忍び寄るのか…とゾワッとしました。良い流れに水を差したくないので、まずは健康第一。ストレスも疲労も自覚がないので深夜に携帯ばかりいじってるからだと予想。YouTubeとNetflixばかり観てないでゴールデンタイム(22時〜2時)にちゃんと寝ます。

(ブリーチ、ピンク、青とバデ色カラーリングが原因で毛根が死んでいないことを祈る…。)

プロジェクト背景
 盛岡バスセンターに入るハンバーガーショップの店舗設計のお声がけを頂いたのは、工事完成まであと3ヶ月…というタイミングでした。お客様と前任の設計事務所がほとんど打合せをしていない状況でのバトンタッチ。ほぼゼロベースで企画構想・設計・工事完成までを3ヶ月で仕上げる突貫スケジュールでした。設計を進めていく中で1番時間がかかるのが各業者さんとのやり取りです。厨房設備、電気設備、一般設備、内装、サインなど建築に関わる人は多岐に渡り、各社と1対1で話をしていては今回は間に合いません。
 幸いにも施工会社が決まっていたため、お客様、各業者さん、ジュークが一堂に会して共通認識を持つための打合せを行いました。このタイミングで3Dモデルを動かしながら店舗イメージを提案したことで、よりリアルに情報共有ができました。この打合せで関係者全員がワンチームとなり、完成という同じゴールを思い描くことができました。早い段階で目標を共にできたため、プロジェクトをスムーズに進めることができました。

収益性の高いプランニング
 店舗設計で一番重要なことは収益を上げられる空間かどうかです。今回、排水経路を確保するため、お客様の立ち位置から厨房を30cm高くする必要がありました。しかしこのままではカウンターが非常に高く、受け渡ししづらい高さになってしまいます。これではお客様の足が遠のいてしまいます。
 店内空間も決して広くない状況でしたが、お客様が1段上がれるステップを設けるためにカウンターをセットバックしました。そして新たに生まれた角面をガラスにすることで、カウンター横でパティを焼く様子を生で見れる臨場感を演出できました。使いやすく、美味しそうで、且つ収益性の高いプランニングになりました。

店舗のデザイン
 バスセンターは老若男女の幅広い人が利用する場所。そこでメインターゲットを10〜40代(学生・ファミリー層)に絞りました。
 「GREAT BURGER」が提供するのは手ごねした牛肉100%のパティ、こだわりのバンズ、具材がボリューム満点のハンバーガーです。“本格ハンバーガー=アメリカンダイナー”のイメージが強いですが、今回は「入りやすく上品さを感じる店舗」をコンセプトに色や素材に気をつけてデザインしました。

【NEWS】ジュークから最新情報のお知らせ

古郡グループ ブランディングストーリー公開
 ジューク創業時よりブランディングに取り組み、かっこいい自社ジムA13PARKを昨年オープン。これまでの活動をまとめ、経営者、ブランドリーダーにインタビューしました。インタビュー記事はこちらから!

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紫波・矢巾倫理法人会 モーニングセミナー登壇
 日頃ジュークのパートナーとしてユニフォームを一挙に担っているアドバンス東北さんのお声がけで、早朝セミナーに登壇。ブランディング講演させて頂きました。

東洋商事ブランディングプロジェクトスタート@広島
 広島市で新たなブランディング×オフィスデザインがスタート。若い経営者とブランディングチームによるテンポ良し&勢いのあるプロジェクトに期待!12月末完成予定です。

【INFORMATION】

●10/4 グレートバーガー@盛岡バスセンター開業予定(設計:青木)
●10/6,7 ベンチマーク視察団@広島
●11/17,18 ベンチマーク視察団@埼玉

▼毎月お届け!ジュークスタッフのコラムページ▼

 今回紹介するのは秋田県秋田市にある「国際教養大学 中嶋記念図書館」です。建築家・仙田満氏(東京工業大学名誉教授)の設計で村野藤吾賞、日本建築家協会賞など多数の賞を受賞しました。「眠らない図書館」とも呼ばれており、365日24時間利用できる日本で唯一の図書館です。

 中に入った瞬間、やはり天井の架構に圧倒されました。一瞬ここが日本かどうかを疑ったほどです。普段、見上げた時に構造体が見えている建物を目にする機会は少ないと思います。なぜなら一般的には天井に隠れるものであり、その方が見栄えもスッキリして断熱・空調効率も上げることができるからです。

 天井を無くす代わりに、床吹き出し空調の活用や屋根の断熱性能の向上、自然光と通風を確保するための工夫などで快適な環境は維持できます。ですが構造体が見えてくるということは、構造の安全性に加えて見た目の意匠性も重要になってきます。基本的に意匠と構造は分業制ですが、それらを総合的に判断し設計された技術力はすさまじいものがあると感じました。

建物の構造体をデザインとして見せられること。これこそが建築の究極の域であり、建築家として追及していくべき姿なのではないかと考えさせられた建物でした。

旅のおみや③|日本酒&いぶりがっこ
ザ・秋田のおみや!名産のいぶりがっこをつまみに米どころの美味しい日本酒を頂くと、帰ってきてからも自宅で秋田を楽しめます。

今月は…ポテンスウォールランプ!

ポテンスウォールランプ
 1940年代後半、ジャン・プルーヴェが自宅用に試作。アーム先端に電球を付けた極めてシンプルなデザインです。

  今回のイチオシアイテムは大好きなデザイナーのひとりジャン・プルーヴェのポテンスウォールランプです。”ポテンス”とはランタン等を吊るす腕木のことで、うまく表現している素晴らしいデザインです。スチールに塗装しただけの非常にシンプルなデザインですが、ベースにある取っ手で左右にスイングさせることができ、自由に光源の場所を変えることができます。フレームが邪魔な時は壁に沿わせて収納し、明かりが欲しい時はライトを移動させて使えるフレキシブルなランプです。現在、東京都現代美術館で「ジャン・プルーヴェ展 椅子から建築まで」が絶賛開催中!(10/16まで)20世紀の建築や工業デザインに大きな影響を与えた彼を紹介する大規模な展覧会になっています。

Jean Prouvé (ジャン・プルーヴェ)…1901年フランス生まれ。自身のアイデアを製品化するためデザイナー、エンジニア、製造を自ら行う。革新的な作品を次々に生み出した。

Vol.9 パートナーシップ制度でできること

トップ記事と関連して、パートナーシップ制度を利用することのメリットをご紹介します。自治体によってできることが違いますが、例えば病院での付添いや面会、手術の同意において家族に近い扱いを受けられやすくなります。他には、公営住宅に家族として入居可能・賃貸契約で理解を得られやすくなる・生命保険の受取人に同性パートナーを指定できる・家族割など家族向けのサービスが適用される・慶弔休暇など職場の福利厚生が利用できる…などまだまだあります。国の法律と違い法的な効力は一切ありませんが、理解の輪は広がると思います。

Vol.9 工場建設のための土地探し①

 お施主様の悩みのひとつに「工場を建てるための候補地が見つからない!」という場合があります。
 工場や倉庫を建てるための土地はどのように探せばよいのでしょうか?工場や倉庫はどこにでも建てられるわけではないです。今月号から数回に分けて事業用地の探し方、購入時の注意事項について解説していきます。
 どこにどのような建物を建てられるかは、都市計画法の「用途地域」によって定められています。用途地域ではエリアを13地域に区分し、そのうち工業用地としての区分は準工業地域・工業地域・工業専用地域の3つです。規模や用途によっては工業用地以外で建てられる場合もありますが、費用と時間を無駄にしないためにまずこの3つから優先に探すことをおすすめします。
 土地条件に大きく左右されるのは予算です。次回は物件資料に書いてある土地代金以外にどんな費用が必要なのかを解説します。

 今回紹介するのは山形県米沢市にある“ufu uhu garden・FARM”。地元の卵農場が運営をしている施設です。ufu uhu garden内のカフェメニューはすべて卵料理。中でもオムライスは絶品!店内のランプシェードは卵形で、視覚・味覚・嗅覚すべてが卵で満たされます。隣接しているufu uhu FARM内の広場には鶏のモニュメントや卵型のベンチなどもあります。食事をするだけでなく写真を撮ったり、アミューズメントパークのように行くだけでも楽しめる場所です。訪れる際はぜひ暖かい日にどうぞ。

▲ufu uhu FARMの外観

▲カフェ店内の卵型のランプシェード

●3歳5ヶ月/最近のブーム…突然踊り出す創作ダンス

\一緒の本を読む&映画を見て気持ちを揃える/

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田中宏隆・岡田亜希子・瀬川明秀・外村仁(著)
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2025年までに世界700兆円に達すると言われる超巨大市場「フードテック」。本物の肉のような植物性代替肉や培養肉、店舗を持たないゴーストキッチンと変化が起き続ける食の世界。今後、食体験はどう変わり、どんなビジネスチャンスが生まれてくるのか?を知る1冊です。食は自分ごと。ビジネスを知るきっかけに。

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