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コラム

19 Column

19マガジン

19MAGAZINE#2023.7

ベンチマーク視察団 ブランディング体感@深谷

仲間と一緒にブランディング精度を上げる
 6/2・3に埼玉県深谷市でベンチマーク視察団ツアーを開催しました。日々ブランディングを学んでいる19CLUBメンバーを対象に、企業や街からブランディングを学ぶ課外授業を企画しています。参加者同士の交流から刺激を得るだけでなく、他社を知ることで自社の強みを再発見したり、ブランディング推進のお悩み解決にもつなげてもらっています。1泊2日のツアーはメンバー同士で話す機会をたっぷりと設け、ブランディングの精度を上げることを目的としています。「今後はうちに遊びにきてください」「個別に相談していいですか」など、その後仲良く交流を続けているメンバーも多数います。エリアを超えて、切磋琢磨し合える関係をつくれるのも19CLUBの良さです。

(自社ジムでミーティング@古郡建設

目新しさにチャンスあり
 今回の目玉は、ブランディング+健康経営+環境+地域交流という最強の取り組み「プロギングを体験しよう」です。ゴミ拾い(PlockaUpp)とジョギング(Jogging)をかけ合わせた“プロギング”はスウェーデン発の新しいフィットネス。日本でも60を超える団体がプロギングを全国で主催しています(ジュークがある東北はわずか2団体と少なく残念)。長年ブランディングに取り組んでいる古郡グループ(建設業)がホスト企業となり、参加者にプロギングを体験させてくれました。最初はブランディングチームだけで始めたプロギングも、1年足らずで100名を超える規模に拡大。今では社員とその家族に留まらず、埼玉県、地元企業、協力会社も参加する大きなイベントに発展しています。まだまだ日本では認知度が低いプロギング。だからこそブランディングのチャンスありです。

(ランチで映える撮り方講座)

地域を知るのもブランディング
 ツアーでは企業訪問だけでなく、名物を食べ、観光地にも行きます。人が集まる会社を目指すブランディング。同じく人が集まる場所には何かしらのヒントがあります。何気なく過ごしていては見過ごしてしまうポイントを、加藤が徹底解説し、体感してもらいます。今回は行列ができる人気店の熊谷うどん、日本最大級のアウトレット、利用客が多い道の駅、宿泊はサウナが人気のおふろcaféと、たくさんのスポットを巡りました。ブランディングを推進するとその取り組みを知ろうと多くの人が視察に訪れます。県外のゲストには名物や観光スポットをお伝えし、土地のファンにもなってもらう。ブランディングは地域貢献にもつながります。地元のことは案外知らないもので、これを機に「おもてなし目線」で地元を見直す機会にしてもらいました。

(農業収穫体験@深谷テラス)

次回は10月広島・尾道ツアー
 昨年も好評だった広島・尾道ツアー!今年は10/26・27に開催。前回は参加者だった東洋商事様をメインに視察を行います。公園をテーマにしたオフィス「Tpark」が完成したのが今年3月末。約半年を経てどのような変化が起きたのか、共有して頂きます。そして尾道へ。同じ街を訪れるメリットは「変化」です。アフターコロナでどのように街、お店が変化したか?初めての方もブランド力が高い街なのでインプットにオススメです。ぜひ、お楽しみに!

 今月号は2022年から動いている新しいブランディングプロジェクトをご紹介。地域密着型で塗装工事をメインに営んでいる五日市塗装工業様は、創業昭和29年の老舗です。ここ数年はリフォーム事業も拡大しており、これからの成長部門として育てていく過程で「塗装業だけ」というイメージ脱却を図るブランド構築に取り組んでいます。

 専務(30代)を中心に、これからを担う同世代のスタッフさんに現状、課題、目指すことをヒアリング。方向性は大きく2つです。①会社のイメージを一新するコーポレートブランディングから着手するか②リフォーム事業拡大のためのサービスブランディングから着手するか。ブランディングを始める前に、その判断材料&市場調査として建材・リフォームの展示会(@東京ビックサイト)に加藤と共に遠征。展示会後はそのままカフェでブランディングの方向性を話し合いました。事前にチーム内でどこから着手すべきかを検討頂いていたこともあり、まずは意識改革、社風のアップデート、研修制度の整備など、事業チャレンジを下支えする基礎を盤石にすることから着手することに。

 2023年1月のキックオフで加藤によるブランディング社内セミナーを開催。若いブランディングチームだけでなく、会長、社長、関係スタッフにも「これから始まるブランディングとは一体何なのか?」を知って頂く機会を設けました。ブランディングを初めて取り入れる組織は誰も正解を体感していない状態。だからこそチームだけでなく会社全体でスタートラインに立つべきです。現在、全6回の軸づくりワークを終え、コーポレートカラー「青・白」、スローガン「さぁ!楽しもう」、世界観「水族館」が決まりました。これからのブランディング進捗やアウトプットをお楽しみに!

 

 仕事(ブランディング・デザイン)柄「そうそう!」と激しく納得するポイントが多すぎる本があったのでご紹介します。友人から教えてもらい読み、最近はオーディブルでも2回ほど繰り返して聞いています。(音楽を聴くのも飽きてきたので、走りながらインプットが増やせるポッドキャスト、オーディブルがもっぱらランニングのお供)「くまモン」のアートディレクションを手がけた日本を代表するデザイナー水野学さんの「センスは知識からはじまる」です。

プレゼンではなく研究発表

 私は、デザインは情報整理技術だと思っています。いかに情報を集められるかがまずはデザインの第一歩。一般的にイメージされる「デザインを考えてレイアウトする」というのは末端の作業であり、多くの時間と労力を注ぎ込むのはこの情報を集め、整理する過程です。水野さんもまずは相手のことや、事業の背景、歴史など徹底的に調べることから始めるそうです。歴史は沿革だけでなく、事業そのものの始まりや土地の歴史にまで遡ることもあるそう。

 そしてデザインの提案のことはプレゼンではなく研究発表と考えるそうです。調べ尽くして、このロゴしかない、このデザインしかない、という答え、そこに辿り着いた過程を解説。つまり何個も出さない。1つのデザインしか出さないというか、出せない。そこまで徹底解説されるとデザイン提案に納得しか生まれないわけで、そこで初めてデザインがわかりません、センスないので…という方でも「このデザインが良い」と判断できるそうです。 

良し悪しの判断は知識から

 デザインの判断のためには、前提条件や背景をしっかり読み解く能力が必要。そのために必要なのは「知識」である、というのも納得できる一冊です。ジュークでも日頃から本を読む、言葉を磨く、いちいちストーリーや意味を持たせる、といったことを心がけてデザイン、設計をしています。なんとなく作ったものでは説明ができないからです。なぜそうなのか?それを解説できる知識と言葉が操れないと良いデザイナーとは言い難いと思います。

 アート(美術)とデザインは一緒にされがちですが、感情をありのままに表現したり、自身の思いを形にするアート(美術)と、デザインは非なるものです。デザインする側も、それを判断する企業側も必要なのはまずは知識。知識があれば積み重なりそれがセンスと呼ばれる。だから学び続ける姿勢は大人になっても必要であることがこの本を読むと腑に落ちます。

【NEWS】ジュークの最新ニュース

日本ものづくりワールド出展@東京
 6/22・23に東京ビッグサイトで展示会に出展しました。会場はコロナ前に戻ったような熱気と来場客の多さ!建設費コストダウンサービス「見積Dr.」として多くのお客様と情報交換をすることができました。

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会長・望月スペイン巡礼無事に達成!
 バケットリストの1つ「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」に5月頭から挑戦していた望月が無事800km以上を歩き切り、7/3に帰国。体重は7kg落ち、シュッとした精悍な面持ちで業務に復帰します。

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空間デザイナーインターン受け入れ
 6/26-29に社会人インターンを受け入れました。建設業は初めて挑戦するとのことで、これからの進路を決める参考になるよう、オフィスプランを考える課題を中心に4日間ジュークで過ごしてもらいました。
 <インタビュー記事はこちら>

【INFORMATION】

●7/27 ベンチマーク視察団@京都
●8-9月 スタッフ李、中国一時帰国(実に5年ぶり!)
●10/26-27 ベンチマーク視察団@広島

 今回紹介する建物は広島県尾道市にある「HAKKOパーク」。万田発酵株式会社の発酵文化を発信しています。パーク内のHAKKOゲートが建物の名称で、山と海が近い因島の雰囲気に溶け込みつつもはっきりとした存在感がありました。
 屋根を小さくずらし、山の斜面に沿って伸びていく形状が山肌を表現しているようでもあり、折り重なった屋根が海の波のようにも感じられるおもしろさがありました。ファサードに変化をつけて立体感を出している建物は多々ありますが“正面に海”“背景に山”という島ならではの立地を贅沢に表現しています。

(正面に海、背景に山を掲げた立地のHAKKOパーク)

 一方で構造的にはシンプルで、3枚の屋根をずらしながら重ねて配置しているだけです。意匠的な表現をしつつ、シンプルな構造体は理想的な形でした。

(3枚の屋根が聳える外観)

 企業が工場見学を行う理由の1つは、会社のヒストリーや技術を知ってもらうことでファンをつくること。そして、製品に愛着をもって継続的なお客様になってもらうことです。万田発酵の製品は健康食品で高級品のため、ご年配の方が多い中、子どもたちも楽しめるようなランドスケープデザインにすることで家族連れでHAKKOパークを訪れる様子が思い浮かびます。風土に溶け込んだ建物でありながらもビジネスにも深くつながる名建築だと感じました。

(無料で見学できる館内)

旅のおしえ
~HAKKOファクトリー~
 工場見学のファンづくりの仕掛けとして「ワッ」と驚かせるような演出が。自然や建物だけでなく、工場見学自体もおもしろいので、お近くに行った際はぜひ!

2020年から2年連続“サウナシュラン”にノミネートされたサウナ界のディズニーランド!関東最大級のサウナ施設です。

(世界最高級の銘石を使用した岩サウナ)

(都心部で味わう露天ジャグジー)

 今回ご紹介するのは「かるまる池袋」。3階構成の大浴場には、4種のサウナと4種の水風呂、様々なととのい椅子が外気浴スペースに設置されています。衝撃の超低温度水風呂“サンダートルネード”はシングル温度(水温が9℃以下)で、ほとんどの施設で見られる16〜20℃の水風呂とは段違いです。2時間おきに開催される“アウフグース(ロウリュで立ち上った蒸気をタオルなどであおぐパフォーマンス)”は参加するために抽選が行われるほどの人気。参加する回によってアロマの香りや音楽、パフォーマンスにも違いがあり、とても楽しいです。何度もこちらを利用していますが、ドライヤーはすべてダイソン、アメニティ完備、スタッフさんのすばらしい対応に、毎回満足度が高いです。それでは『ナイスサウナ!』

Vol.19 倉庫や工場の熱対策方法について

 今月号から「倉庫や工場の熱対策方法、断熱・遮熱の違いとは?」をご説明していきます。作業環境改善や光熱費削減を目的として、工場や倉庫でも断熱対策や遮熱対策が取り入れられています。全国各地でモノづくり関連の展示会が開催されていますが、中でも断熱・遮熱に関連する商品が多く出展されています。「断熱」と「遮熱」は言葉も似ていますし、なんとなく同じような意味で使っている方も多いと思いますが、明確に意味が違い、断熱対策と遮熱対策では得られる効果も異なります。それぞれの違いや効果をきちんと理解した上で、適切な対策を取ることが大切です。“-10°C”などの言葉だけに惹かれないよう、次回は「断熱」と「遮熱」の違いをご説明します。

(大きな開口部が特徴の外観)

 今回ご紹介するのは大阪・堀江「BIO TOP OSAKA」の中にあるトイレです。建物は廃墟ビルをリノベーションしており、外に繋がる大きな開口部が特徴的です。館内だけでなく外にもインテリアを設置しており、背が高めの数々の植物が目に入ります。中の要素を外へ、外の要素を中へ、街と建物の境界が曖昧になっています。館内はセレクトショップ、カフェ、ボタニカルショップなど複数の店舗が入っていますが、大きな壁や通路で空間を区切ることはあえてせず、可動できる間仕切りを設けて、それぞれの店舗に繋がりを持たせていました。

(グリーンが映えるカフェ)

 トイレも同じく境界が曖昧。セレクトショップの服がディスプレイされている棚の間(!)にトイレの入口があったのですが、壁と入口ドアの色を合わせて扉の存在感をなくしていたため、ディスプレイに溶け込んでいました。扉にはトイレのサインもないので、正直探すのに苦労しましたが、空間の雰囲気を壊さずにデザインされているなと感じました。

(ディスプレイラックの間にあるトイレ入口)

 BIOTOPを訪れた時、街からボタニカルショップへ、セレクトショップへ、カフェへと、入口や境界を意識せずに自然と次々に中へ足を運んでいたのを覚えています。境界を曖昧にすることで、偶発的に館内を1周してしまうような、おもしろいつくりの建物でした。

<BIOTOP OSAKA>
建築家・谷尻誠率いる“SUPPOSE DESIGN OFFICE”がインテリアデザインを手がけた商業施設。大阪・堀江の街角にあり、グリーンと無機質な外壁が特徴的な建物です。
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大阪府大阪市西区南堀江1丁目16-1 JP 550-0015 メブロ16 番館 1F
営業時間/11:00〜19:00

▶︎トイレ研究家・日山のInstagramはこちら! 

●4歳3ヶ月…世界の国旗の絵本を見るのが好き

 山形市のラーメン消費量は日本一!中でも絶品なのが「め組」の味噌ラーメン。うまみ成分が凝縮したスープに中太ちぢれ麺が絡む1杯。これを食べるためだけに山形に行ってしまう程の旨さです。
 店舗情報:「らーめん め組」山形県山形市桜田東4丁目3-13(蔵王駅から2,472m)

おすすめした人:青木 俊太朗

\一緒の本を読む&映画を見て気持ちを揃える/

▶︎おすすめBOOK

センスは知識からはじまる
水野 学(著)
2014年 朝日新聞出版

「くまモン」のアートディレクションなどで有名な日本を代表するデザイナー水野学。センスは生まれついたものではなく、あらゆる分野の知識を蓄積することで向上することを解いた本。ブランディング、設計、デザインをする際、企業のこと・経営者の想いなどを徹底的に調べプランやデザインの核とするジュークの姿勢と同じ!

▶︎おすすめMOVIE

青天を衝け
2021年 大河ドラマ
脚本:大森 美香  出演:吉沢 亮 ほか

新1万円札の顔、日本資本主義の父といえば、19CLUBベンチマーク視察団で訪問した深谷が生んだスーパースター渋沢栄一。幕末から明治を駆け抜けた生涯をNHKオンデマンドで一気見できます。幕末は好きだけど、近代史はどうも苦手…という方も、2024年前半からの新1万円札導入を前に予習をおすすめします!

 

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