19MAGAZINE#2024.2
ブランディングツアー@東京レポート
ブランディングは横の繋がりで活性化する
ジュークアンリミテッドではブランディングに取り組む企業、人をつなぐ活動をしています。これは代表加藤の経験値で、自社だけでブランディングを推進しようとしても視野が狭くなり、これで良いのかと迷いが生じてしまうことを避けるためです。他社から刺激を受ける環境があるからこそ「ものさし」ができ、自社の立ち位置がわかります。そこで「19CLUB」という意識高く学び合える会員制のコミュニティを作っています。各種企画の中で人気があるのは年2〜3回開催されるブランディングツアー。企業や街からブランディングを学ぶ課外授業です。
エコを体感&学ぶ展示会
エコを体感&学ぶ展示会毎年12月は東京ビッグサイトで開催されるSDGs日本最大の祭典「エコプロ」を視察先にしています。小中学生が社会科見学に訪れる珍しい展示会です。10年もすると、この子たちが新卒として入社してくることに果たして会社は耐えられるのか?という危機感を感じるためにも会員の皆さんにオススメしている企画です。名ばかりSDGsにならないよう自分たちらしく意味あるSDGsのヒントを求めて、今回は全国から述べ23名が参加しました。
展示内容からそれぞれ刺激、学びを得た後は、東京ビッグサイトから次の視察先である神田に移動。エコにちなみ、移動は自転車で!シェアサイクルを初めて利用するメンバーも多く、シェア文化、アプリの使い勝手を体感。普段は電車で通り過ぎる都会らしい景色も街歩きの目線で堪能しました。約1時間かけてレインボーブリッジ、築地、銀座、日本橋と名所を巡りながらサイクリング。普段は出張が少ないメンバーもいるため、観光要素を盛り込み楽しみながら学んでもらうジュークならではのおもてなしです。ところが、実は東京は交通量、路上駐車が多く、サイクリストにはあまり優しくない街。都会を体験することで、地元に考えを巡らせるきっかけになれば、とあえて自転車移動を設定しました。
視察受入れをすることも学び
午後はクラブメンバーであるユタカ電業関東支社を訪問。ジュークがデザインした研修ルーム「SAKURA STATION TOKYO」でブランディングの歩みを聞き、空間見学、ワークショップを行いました。今年夏に下関本社工場の完成が控えているユタカ電業。ワークショップではチーム別に新社屋のイベント案をディスカッションし、たくさんのブランディングらしいアイディアが出ました。ブランディングツアーでは視察先をクラブメンバーの会社にお願いをしています。会社説明は絶好のブランディングの力試しの場です。どんな話をするか?使う資料は?服装は?お土産は?など考えるべきことがたくさんあります。ブランディング効果の1つが「見学者が増える」こと。お客様、学生、同業者、地域の方が見学に訪れることで、営業や採用、情報収集のチャンスが増えます。
2024年もたくさんの学びを
今年は3月に建築デザインに特化したブランディングツアーを東京で予定しています。5/16-17はジュークの本拠地岩手で開催予定。9/21には山口県下関市でユタカ電業本社完成パーティーに参加、と盛りだくさんの企画をご用意しています。
今年からはたくさんの方に体験して頂きたく、初回お試し参加受け入れも始めますので、興味がある方はいつでもお声がけください!
約3年間の準備期間を経て、ついに着工します。このプロジェクト最大の難関は工場を操業しながら工場生産棟を建替えること。操業中の建替えは挑戦的なプロセスです。工場の部門ごとに段階的に進め、生産の中断を最小限に抑えるよう注意が必要です。スケジュールは慎重にしっかりと組みます。
プロセスのシミュレーション
まずは生産ラインを分割し、建替えを段階的に進めることが重要です。建設プロセスを計画し、シミュレーションを繰り返しながら最善案を探っていきます。今回のプロジェクトは3期に分けて行うことに決定。成型工程の生産エリアは独立した建物になるため、その建物を最初に解体することにしました。生産の中断がないよう、別の既存建物に仮設生産エリアを設ける必要があります。当然ながら候補建物には生産に欠かせない電気・水道などのインフラ整備も必要です。候補建物整備→生産ラインの移動→既存建物解体→1期工事新築→成形工程を新築工場に戻すという流れで進めていきます。残りの2期工事・3期工事も同様です。最終的には延床面積4,354㎡の建物1棟が完成する予定です。
行政や検査機関との交渉
建設を3期に分けて行いますが、すべて完成してから稼働ではなく、工期ごとに稼働しないと、この計画は成り立たちません。それに伴い、建物完成前に仮使用申請を行います。その都度検査機関の検査を受け、使用することが前提条件です。新築、工事中、既存建物が混在しており、生産上それぞれの往来動線の確保も必要ですし、万が一の場合を想定した防火対策も必要です。仮設工場での生産能力はどうしても下がってしまいますが、納品先への交渉や工事着手前にフル稼働で出荷量をカバーするなど生産管理も関わってきます。出荷待ちの倉庫は仮設工場で使用されるため、外部倉庫の利用なども視野に入れ、早期に手配することが必要です。建設作業と操業を連携させ、工程のオーバーラップを最小限に抑えるように心掛ける必要があります。工事着工後は生産動線と建設動線が混乱しないよう事前に仮設計画を立て、工期ごとに動線を分析します。生産側と連携を取りつつ、従業員や現場作業員へのタイムリーな情報共有が重要になります。
プロジェクトドライバー
今回はプロジェクト管理もお手伝いさせて頂きます。スケジュールの管理はもちろん、予算の管理も行います。建築業界に限らず、すべての業界においてプラント・メーカー等の資材価格の高騰、戦争の影響や原油価格の上昇に伴う物流コストの高騰、人員確保のための労務価格上昇などマイナス要素が多い中でのコスト管理はかなり難しいです。コストを抑えるために、今回はシステム建築工法と在来工法を組み合わせました。それぞれのコストメリットを最大限に発揮させ、さらにVE提案(性能、機能を維持または向上させつつ、コストダウンをはかる方法について、設計や仕様に織り込む提案)などをしながら、頂いた指示予算内に抑えつつ、計画を進めています。
予定通りに計画が進むと、今年6月に工事がスタートし、約2年間の工事期間を経て、2026年夏頃の完成予定です。完成までトータルで5年間という大きなプロジェクトですので、完成するのをとても楽しみにしています。
おすすめ本「ぷしゅ よなよなエールがお世話になります」
ジュークアンリミテッドの社内外報のおすすめ本のコーナーでも取り上げた「ぷしゅ よなよなエールがお世話になります」。ヤッホーブルーイングさんには個人的に思い入れがあり、昨年からよなよな熱が冷めやらぬのでnoteでもおすすめしたいと思います。長野の工場見学にも行ったことがありますが、もう一回行きたいな、と思う場所。工場見学・企業ミュージアム巡りを始めた頃に行った初期の思い出の場所でもあります。
毎日晩酌するわけでもなく、飲める量は人並みより少し少ないくらい。クラフトビールはブランド研究の観点から少し人よりは詳しい程度。そんな私がよなよなエールが面白いな〜と長年思っている理由が3つあります。
①「自分の仕事」を意識し始めた時に出会ったブランド
②身近なものだからこその没入感
③社長と社員 両方の目線から知れる
①「自分の仕事」を意識し始めた時に出会ったブランド
大学を卒業してからは建築、オフィス、デザインの仕事に携わりたいと思って就職しました。20代を振り返ってみると、これが一生の仕事になるか?将来のビジョンは?に結びついていかなったように思うし、実感がなかったです。仕事のステージも年齢も上がり、後輩・部下を持ちマーケティング、ブランディングの入り口に立った頃、色々調べたい・学びたい欲が自然と高まりアンテナを張り出しました。当時の社長のススメもあり、東京で行われる様々なセミナーや視察にも行かせてもらい、アンテナはビンビンに。ビジネス書を意識して読み始めたのもこの頃だったと思います。
「宣伝会議」は当時から読んでいて、常連で取り上げられていた「よなよなエール」が刺激&勉強になりました。ファンづくりの地道なイベント、社長が広告塔(仮装して表彰式に参加しちゃうとか)、うまくいかなかった時の赤裸々な感じ、が地方中小企業の私にはとても響きました。あれから10年経って昨年改めてよなよなエールに触れて「やっぱりベンチマークはよなよなエールだな」と実感しました。
②身近なものだからこその没入感
「ビール」という身近な商材。すぐに飲めるし買える。そしてブランドとしてはニッチであることが追っかけの対象としては私には自分ごとになりやすかったです。そもそもの知名度が高く予算も人手も潤沢な大手の事例は、結局のところ真似はできないのと、規模が大きすぎてピンときません。建設業にいた私には、泥臭さ・地道さに勝手に親近感を持ち、真似ができそうで、そして実際成功しているよなよなエールが私の中でベンチマークになりました。
あと、私は今42歳なのでアナログからデジタルの境目を経験しています。販促方法、コミュニケーション方法が大きくインターネットの出現で変わっています。この時代を共に生きている会社がどうやっているのか?が知れて勝手に親近感を持っています。
③社長と社員 両方の目線から知れる
井出社長のことは本やセミナー、インタビュー記事での発言を目にすることがあり一方的に知っています。2021年の本はスタッフ目線でした。
社長が出版することはあれど、社員が出版するのは珍しいと思います。1つの事象を別な視点で見る。私は13年サラリーマンで、今は社長をしていますが、お客様のプロジェクトを進める際に大事にしてるのは「社員の気持ち」です。社長がヤーヤー言うても、響かないと意味がないし、社員がやってくれないと形にならない。社長には社長の言い分と見えている世界があることに今は社長をやっていて分かります。が、同様に社員には社員の言い分と世界がある。どっちも知ってるからハイブリッドでいたいと心がけています。
全てはプロジェクトが最大効果を生むために
当社の事業はブランディング×設計です。オフィス、工場建設は改修でも数千万円。新築なら億の投資です。関わるみんなが「よかったね!」となるためにできることは沢山あります。と、いうことで昨年末からよなよなエール熱が再燃し、もう一回ファン作りや巻き込み方について勉強し直しています。これからもヤッホーブルーイングを勝手に追っかけていきたいと思います。
【NEWS】ジュークの最新ニュース
デザインの力で会社を底上げ「デザインスクール」
デザインセンスを取り入れて売上アップ、採用応募倍増、離職率軽減と効果を発揮した事例やコツをお伝えします。加藤メイン講師で4月より開校。
トップファクトリー「工場建設補助金個別相談会」
2/22@新潟、2/28@岡山を会場に、補助金を活用した工場建設の個別相談会を開催します。完全予約制ですので、ご興味のある方下記リンクから。
【INFORMATION】
●2/22 ワークショップ@岩手(あなたは何色!?チーム力UP エマジェネティックスセミナー)
●3/15 ブランディングツアー@東京(空間デザインの知識をつける日本最大の建材イベント)
今回紹介する建物は京都府京都市にある「atelier京ばあむ」。乃村工藝社A.N.D.が空間デザインを手がけた京ばあむのファクトリーショップです。1階にショップ、2階にミュージアムと工場見学ラインがあり、3階にはカフェが併設されています。空間デザインのエキスパートであるA.N.D.の隙のない突き詰められたデザインが建物の完成度をより高めていました。
エントランスに待ち受けるのは樹齢約200年のトチの木です。天井を突き抜けて2階までそびえたつ姿はインパクトがあり、入った瞬間にグッと空間に引き込まれました。
館内は京ばあむカラーの緑色がふんだんに使用されており、加えて木の茶色、白という3色で構成されています。ハッキリとした緑色のため、使いどころによってはうるさく感じてしまう可能性がある中で、使用面を限定しながらも大胆に採用しており、配色バランスのレベルの高さを感じました。
3階のカフェには木の一枚板テーブルが採用され、1階と3階の空間のつながりを感じます。什器や照明も含めてすべて丸の形を採用しており、バームクーヘンの円形をとことん表現。天井の間接照明や什器は京都らしい和のセレクトでした。
京都という土地と京ばあむの製品の特徴をわかりやすく見える化した、まさにブランドの軸のある名建築でした。
旅のおしえ
~見えない所にもこだわる~
一部天井が途切れており、天井裏のダクトスペースが下から見える部分があります。天井裏は何も手をかけないことが一般的ですが、見える範囲をすべて緑色に塗装し他の部分との違和感を減らしています。デザイナーの隙の無いこだわりを感じました。
今回ご紹介するのは、“磨く、繋ぐ、整う”がコンセプトの男性専用施設レンブラントキャビン&スパ新橋内の「ライオンサウナ新橋」です。
ヒーターはメトス製「iki」でサウナ室105℃、水風呂は都内屈指のシングル設定7℃前後、外気浴もありという駅近で好立地とは思えないレベルの設備です。本格サウナー率も高いためマナー違反もなく、気持ち良く利用することができました。コワーキングスペースも併設しているので、テレワークをしながら、疲れたらサウナを利用するなど、新しい働き方にも活用できます。展示会や見本市が多く開催される東京ビックサイトにもアクセスしやすい新橋駅近のため、宿泊も兼ねた出張のサラリーマンにオススメの施設です!宿泊者はもちろん、日帰り利用も可能です。それではまた次回、ナイスサウナ!
Vol.26 工場や倉庫への太陽光発電設置について
太陽光発電は再生可能エネルギーとして注目が高まっている発電方法です。毎日稼働している工場や倉庫は電力の消費量が多いため、電気代の節約のために太陽光発電を検討している企業様も多いでしょう。今月号から数回に分けて、工場や倉庫への太陽光発電導入のメリット&デメリットを解説します。
工場や倉庫に太陽光発電を導入するには設置に適した条件をチェックします。太陽電池に太陽光エネルギーを直接集めて電気を作るので広い敷地や大きな面積の屋根が必要です。工場や倉庫の屋根は広く平らなことが多いので、太陽光パネルの設置に向いている場合が多いです(背の高い木など日光を遮る障害物がないことも条件です)
ガスや石油などのように燃料を燃やさずにエネルギーを作ることができるので、二酸化炭素が発生しない“環境に優しい”クリーンエネルギー・再生可能エネルギーとして注目され、近年は導入数が増えています。
今回は文房具・オフィス家具メーカーで有名なコクヨが運営する「THE CAMPUS」のトイレをご紹介します。東京・品川にあるKOKUYOのショールーム兼執務スペースがある建物です。
トイレに入ってまず目を引くのは、白いタイルに映える赤い目地です。遊び心のある可愛らしいデザインになっていました。トイレのパーテーションは建物のイメージカラーのコーラルピンクに合わせた暖色系のカラーで統一されていました。手洗いの照明も細かいところまでこだわってセレクトされており、わざわざ利用したくなるデザインでした。「THE CAMPUS」のようなトイレがオフィスにあったら、社員のモチベーションも上がるなと思いました。
“普段業務を行う執務スペース以外で「仕事のモチベーションに影響する」と思う場所は?”というTOTOがオフィスワーカーを対象に行ったアンケート調査では、食堂・カフェ・休憩室を抜いてトイレ・化粧室が1位という結果になっています。
この結果から、オフィスで働く従業員は意外とトイレに関心を持っているということがわかります。滞在時間は執務スペースよりも少ない場所ではありますが、毎日使う場所だからこそ、こだわりを持った空間にするべきだと感じます。
「THE CAMPUS」のようなトイレを他の企業も取り入れていくべきだと思います。一般の方も自由に入ることができるので、ぜひトイレを見に行ってみてください。
<THE CAMPUS>
元はオフィスビルだった建物を改修し、一部をパブリックスペースとして開放した建物です。屋外空間、ショップ、カフェなどは一般の方も自由に利用できます。
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〒108-0075 東京都港区港南1丁目8-35 コクヨ東京品川オフィス
営業時間/平日8:30-19:30
▶︎トイレ研究家・日山のInstagramはこちら!
今回は「悪い子はいねがー。泣く子はいねがー。」なまはげでお馴染みの秋田県の秋田駅にあるSTARBUCKSに脚を運びました。
駅の改札を出てから店舗まで地続きの壁面には秋田杉が採用されています。東北最大級ということもあり、店内の第一印象はとにかく広いです。長いカウンターや大きなテーブルがあり、通路も広めに確保されています。キャリーケースを転がしていても余裕があるので、旅行客も安心して入店できます。
椅子はバリエーションが多く、どの席に座るか悩んでしまう程でした。その日の気分に合わせて選ぶことができ、どの席もパーソナルスペースが確保されています。休憩時間や待合せ、仕事の打合せにもゆっくり滞在できる空間になっています。
店内の壁面には、秋田の伝統工芸品「組子細工」が飾られていました。職人さんの手作業で組み合わせているそうです。とても想いが伝わり、すばらしい技術だと感じました。秋田県ならではのデザインを表現した伝統を感じるSTARBUCKSでした。
悩んでいる時、仕事をしたい時、読書をしたい時、1日に何回でも行ってしまいたくなる空間、そこが「My STARBUCKS」。
<STARBUCKS 秋田店>
秋田の玄関口とも言える秋田駅内にあるSTARBUCKS。店内は明るく落ち着いた雰囲気。約70席ある椅子はバリエーションが多く、どこに座るかワクワクしてしまいます。
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〒010-0001秋田県秋田市中通7-1-2
営業時間/7〜22時(不定休)
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●4歳10ヶ月…反抗期という嵐に立ち向かっています
\一緒の本を読む&映画を見て気持ちを揃える/
- 19マガジン
- 補助金工場建設, 3月のライオン, ロスト・イン・トランスレーション, ブランディングツアー, エコプロ, 協和加工株式会社, よなよなエール, ライオンサウナ新橋, 太陽光発電, THE CAMPUS, KOKUYO ショールーム, デザインスクール, 京ばあむ, スターバックス, 乃村工藝社, プロジェクトマネジメント, トイレ研究家, サウナ, 名建築, 工場建築, 子育て絵日記, 社内報