19MAGAZINE#2022.7
ベンチマーク視察団ツアーin新潟
2019年12月ぶりに視察団ツアー再開
ジュークでは日々ブランディングを学ぶメンバーを対象に「ベンチマーク視察団」というイベントを年4回開催しています。企業や街、イベントなどブランディングスポットを巡る見学ツアーです。新型コロナウイルスの影響で、前回の台湾ツアー以来約2年半ぶりに再開。今回の1泊2日@新潟ツアーには全国から20名の参加者が集まりました。
見比べてこそ分かる自社の強み
ツアー再開の地に選んだのはオープンファクトリーの聖地燕三条。そこから新潟市内までの9スポットを巡ります。燕三条といえば工場の祭典をはじめ、多くの工場がエンタメ性高い工場見学を展開しているエリア。参加者には世界観、見学通路、サインのデザイン、ユニフォーム、ファクトリーショップ、社員・職人さんの立ち居振る舞いなど多くの見比べポイントを身につけてもらいます。他と見比べることで強み・特徴を分析。さらに自社の強みを考えるヒントを持ち帰ってもらうことが目的です。
▲ブランドカラー(黒)全面使用の見学通路@SUWADA
世界的ブランド「スノーピーク」から学ぶ
1ヶ所目は爪切りメーカーSUWADAのオープンファクトリーへ。ブランドカラーである“黒”を商品、工場の空間に徹底的に活用しています。駐車場のカラーコーンも黒!細部にまでこだわる姿勢をインプットしました。
そして本ツアーの目玉は世界が注目するローカルブランド「スノーピーク」の本社見学&テント泊。初めてキャンプに挑戦するメンバーもいる中、協力し合ってテントを組み立てます。その後、本社見学と企業説明を聞く特別プログラムに参加。夜の焚き火トークでは1日の感想を言葉にし、会話をしました。ブランディングは1度始めたらずっと続くもの。切磋琢磨できる他社との関係づくりがモチベキープのポイントです。当ツアーが1泊2日なのは、参加者同士が仲良くなれる時間をたくさん確保するためです。
▲初めてテントに触るメンバーも@スノーピーク
▲事前の宿題は地元を語れるお土産セレクト@田中組
視察する側・される側双方に学びを
2日目は工場を2ヶ所、ワイナリーを経由し新潟市内の建設会社田中組へ。長年ブランディングに取り組み、本社移転を機に採用活動も強化。オープンカンパニーを積極的に行っています。ここでは本社見学、社長講演、そして「さらに人が集まる仕掛けづくり」を参加者全員でディスカッションする総まとめを実施。
次回は9月、広島県・尾道市で開催。たくさんの“学び”ポイントを用意しているのでこちらもお楽しみに!
海より山派が海でSDGsについて考える
内陸生まれ、内陸育ち。海に行くには車で2時間かかる。視力がとてつもなく悪いので(0.03とか。コンタクトを取るとまじで何も見えない)、サーフィンへの憧れはあるけど水系スポーツはアウト。幼少期からアトピーがあるので海水はしみるし、べたつくので淡水の川の方が好き。結果、海より山が好き。
そんな感じなので、海は縁遠いと思っていましたが、これはSDGsの14番「海の豊かさを守ろう」を学ぶチャンスが巡ってきた!と迷わずオオスミさん(環境調査会社)主催の「カマクラス」に新入社員と一緒に参加。
マイクロプラスチックから学ぶ、地球は1つ
集合は由比ヶ浜。チームに分かれてプラごみ拾い対決からスタートします。波打際にはマイクロプラスチックと呼ばれる原型を留めていない小さなカケラがたくさん。拾おうと思わないと見過ごしてしまう小ささ。海藻や藻に混じってオレンジ、青、赤、透明の小さなカケラがあるわあるわ。これを魚や亀が食して胃の中に溜まる…と思うと、それは大問題。海で繋がったこの世界は1つであること、「地球は1つしかない」ことを実感しました。
続ける仕組みづくり
浜辺にはお揃いのTシャツを着たビーチクリーン団体がちらほら。サーフィンに来たついでにゴミを拾って帰るサーファーもいるとのこと。鎌倉では拾ったゴミに専用シールを貼っておけば、通常のゴミと同じように行政が回収してくれるそう。鎌倉には地域&企業&行政が一緒になって続けられるクリーンな仕組みがあることを知りました。
(他の記事はこちらから)
全国から大型バスで見学に来る企業ブランド力!
シンコーメタリコン様は2015年に「滋賀でいちばん大切にしたい会社」に認定※された知名度&ブランド力が高い企業です。その後2019年にはホワイト企業大賞も受賞されています。普段から見学者が多く、同業種・異業種・行政、そして海外からのお客様もいらっしゃるそうです!
※認定条件は社員満足度が全体の80%以上
出会いは2018年の展示会
私たちとのお付き合いの始まりは2018年大阪で開催された展示会でした。黒に統一されたかっこいいブースにスタッフが立ち寄った後、今度は当社のブースに社長様が来られて「実は新しい工場を建てたいんです」とお話を頂いたことがきっかけです。トップファクトリーで提案している“魅せる工場”に興味を持って頂きました。今回新たに建てる工場&事務所棟も見学対応可能なオープンファクトリーとして計画中です。
オープンファクトリーを台湾で見学
2019年に台湾で魅力的な工場見学をしている企業を巡るツアーを企画しました。シンコーメタリコン様にもご参加頂き、一緒にたくさんのヒントを得ました。帰国後、初めてプラン提案をさせて頂き、すぐに設計と建設プロジェクトをスタート。この先50年を繋ぐ一大事業です。
補助金交付で再始動
補助金交付のタイミングに合わせ、今年から「未来にツナグNEXT50」プロジェクトを再始動しました。その第一歩として工場の新築が進んでいます。先月6/21に地鎮祭を無事に終え、今月から工事着工、来年1月に竣工予定です。工場が完成した後には4階建ての事務所を建設する予定です。「舞台」がコンセプトの新事務所の完成が待ち遠しいです。
【NEWS】ジュークから最新情報のお知らせ
岡山よりデザイナーインターンお預かり中
「まつもとコーポレーション(建設業)の吉田きなりです。東北初上陸で不安もありましたが、みなさん暖かく、毎日楽しく過ごせています。ここでしか学べないことがたくさんあって、充実した1か月になりそうです!」
6/28ally社内講座開催
プライドマンスである6月はally企業&人を増やすため、LGBTQ+、ダイバーシティに関する学びを主催。今年はスタッフに加え、パートナー企業、クライアントさんにも参加頂きました。
週休3日を活かした19大学院発信スタート
ジュークでは自由でクリエイティブな働き方と生き方を目指しています。気づき、成長にはイン&アウトプットが欠かせません。手書きパース、トイレ、イベント研究と各人のテーマをお楽しみに!
詳細はこちら。
【INFORMATION】
●7月本気の健康経営月間
●7/20 ブランディングセミナー|ツキイチ144大学「企業の想いをカタチにするブランディングとは」@岩手県中小企業同友会女性部会
●9/1,2 ベンチマーク視察団@尾道
▼毎月お届け!ジュークスタッフのコラムページ▼
今回紹介する建物は青森県八戸市にある「八戸市美術館」。2017年に旧八戸市美術館が閉館し、公募型プロポーザル で最優秀に選ばれた西澤徹夫氏、浅子佳英氏らの設計のもと2021年11月にリニューアルオープンしました。
初見でスッキリとした印象を受けました。勾配屋根を設けずフラットな陸屋根とし、外壁頂部の笠木も薄くスッキリと見せるように設計されています。建物内部も天井面から少しくぼんだスペースにライン照明、消防設備、建築設備をまとめて配置することで、下から天井を見た時に全く設備が気になりません。ライン照明が均等配置されていて、天井もデザインされている印象を受けます。
外の軒天部分は金属のメッシュが一面にかけられていて、設備関連はメッシュ裏に配置されていました。一枚板のように見せながらメッシュ越しに軒下を照らす、機能とデザイン要素を両方持ち合わせた外観になっています。
“模型みたいな建物”という印象でしたが、機能を保持しつつ全体をまとめるた めの設計士の工夫なのかもしれません。
旅のおみや①|シードル@青森
リンゴの産地として有名な青森でつくられたスパークリングワイン・シードル。ノンアルコールもあるので青森行った際はぜひおみやに!
今月は…壁掛けシェルフサイドテーブル
「トレイテーブル・CH417」
ウェグナーが1970年に発表。当時の生産数はわずか。2015年に「CH417」と命名、待望の復刻を果たした。
Hans Jørgensen Wegner (ハンス・ J・ウェグナー)
…1914年デンマーク生まれ。生涯で500種類以上の椅子をデザインし、20世紀の北欧デザイン界に多大な影響を与えた。
今回オススメするインテリアは、とても便利なアイテム「サイドテーブル」です。ハンス J.ウェグナーが1970年に発表した「TRAY TABLE(トレイテーブル)」は、円形のトレイと折りたたみ式の脚という実にシンプルな構成。トレイはリバーシブルで使うことができるので、その日の気分や好みに合わせて天板を選ぶことができます。トレイ部分には切り込みが1ヶ所入っており、持ち手として使えるので持ち運んだりフードを運ぶ際にも便利!使用しない時はコンパクトに折り畳むことができるので、場所を取ることもありません。40年以上前にデザインされたとは思えないウェグナーならではのデザインです。
Vol.7 カミングアウトの語源
「カミングアウト」という言葉を見聞きしたり、使ったりしたことはありますか?日本では「公表していないことを打ち明けること」を意味するこの言葉。欧米ではカミングアウト=「LGBTQ+であることを自ら公表する」という意味になります。実はこの言葉、LGBTQ+の人たちの社会運動の中で生まれました。もとは“coming out of the closet”で、直訳すると「クローゼット(LGBTQ+と言えない状態)の中から出て来る」。LGBTQ+である自分を承認し、他者や社会に公表することで、関係性をより良いものにしていくというプロセスまで含んだ言葉です。
Vol.7 脱炭素経営を目指す工場づくり
近年、グローバルに展開している企業を中心に脱炭素経営に向けた取り組みが急速に広がっています。
日本でも2020年10月に「カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現」を目指すことを宣言しました。米アップルは2020年の夏に、これからも持続可能な未来社会の実現に向けてサプライチェーンの100%脱炭素化を達成するという目標を掲げました。
サプライヤーである中小企業の製造業にも本格的な対応が求められることが想定されます。省エネ活動に取り組んでいないと商談が減る、取引ができなくなる時代も近いかもしれません。地球のためだけじゃなく、自分たちの生存問題に関わってきます。
新たに設備投資をする際にはぜひ“RE100 ”を目指せる工場づくりをおすすめします。すぐに着手できる省エネ診断を行い、エネルギーロスを見える化してみませんか?
※RE100とは…企業が自らの事業の使用電力を100%再エ ネで賄うことを目指す国際的な企業連合。加盟企業数は世 界で370社以上、うち日本企業は72社。(2022年7月現在)
緑の工場にはRE100に準ずる脱炭素な製造環境とクリーンな経営、オープンで働きがいある職場づくりが大切です。働く人、地域、業界。みんながスマイルになる工場づくりをサポートします。詳細はこちら。
今回紹介するのは“道の駅高田松原”のフードコート。一般的なフードコートは開放的につくられており、騒がしい時もあるので、ゆっくり食事を楽しめないことがあります。しかし、こちらのフードコートは木材のパーテーションや家具で仕切られ、気が散ることなく食事を楽しめます。背が高すぎないので圧迫感もありません。メニューがディスプレイされている棚は、メニュー・間仕切り・可動式家具として3役もの役割があり、機能性が高いディスプレイの方法だと感じました。
▲メニューがディスプレイされた可動式の棚
●息子3歳3ヶ月/最近のブーム…家族の名前を覚えること
\一緒の本を読む&映画を見て気持ちを揃える/
▶︎おすすめBOOK
スノーピーク「楽しいまま!」成長を続ける経営
山井 太(著)
2019年 日経BP
近年のアウトドアブームで認知度拡大中&兼ね備えたブランド力で急成長中のスノーピーク。その勢いとブランド力、ムーブメントを体感するために、ベンチマーク視察団ツアーの目玉企画に設定しました。ブランドの成り立ちから社長交代、ローカル事業、オフィス事業と変革期を迎えたスノーピークの今がわかる1冊です。
▶︎おすすめMOVIE
ゆるキャン△
2022年 日本
流行り物にアンテナを張ることもブランディングには欠かせない視点です。コロナ禍でさらに後押しされたアウトドアブーム。そして今の流行りはソロキャ ン。映画の原作マンガ『ゆるキャン△』は累計700万部を突破しており、ストーリーは女子高生たちがキャンプに行く姿やその日常をゆるやかに描いています。